『人間の建設』は文庫本にしてまだ16ページほどしか進んでいないのだが、いったん休憩。
今日は慶應通信の夏スク(夏期スクーリング)Ⅲ期[政治思想論]の初日だったので、三田まで足を運ぶ。仕事を抱えながら、一度そのライブ講義を聴きたかった田上先生の授業に馳せ参じるのは申し訳ないと思ったのだが、とにもかくにも授業の席に着けたのはやはり嬉しい。
宗教改革前くらいからの講義で、[ヨーロッパ中世政治思想史]のテキストを思い出したりしたものの(それに触れるような生徒さんからの質問もあった)、じつは宗教改革あたりはほとんど勉強していなくて(堤林先生の[政治思想史]テキストでもこのあたりは〈ワープ!〉しているはず)、「ああ、そういうことだったのか」と池上彰的に肯いてしまうこと多々あり。政治思想史はやっぱり楽しいなあとしみじみ感じ入りました。
というような感想くらいしか書ける気力も時間もなく、明日以降、講義に出席できるのかも甚だ怪しいのだが、それはそれで已むなし。講義の背後では蝉がシャカシャカと気忙しく鳴いていたが、そういえば一昨年だったかの夏スクで、田上先生の録音だけの講義(コロナ禍だったので)を聴いていた。穏やかだが隙の無い声である。そのときにも先生の声の後ろで蝉がやかましく鳴いていた。一緒に録音に吹き込まれていたのだ。先生の声と蝉の鳴き声はわたしのなかではワンセットである。
そして今日、先生が案外べらんめえなことに気がついた。さらに時折差し込まれる〈ギャグ〉に秋の気配を感じることができたのも、夏スクならでは。