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立春大吉 ~ 41 甲辰(きのえたつ、甲木の辰)

2024/02/04

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立春大吉 ~ 41 甲辰(きのえたつ、甲木の辰)

2024/02/04

今日は2024年における、立春。
干支暦(かんしれき)では、新年のはじまり、いわば〈元日〉になります(よく”元日”を”元旦”と誤表記している投稿を散見しますが、”元旦”は「元日の朝ないしは午前中」という意味)。干支暦についてもいずれ勉強したいと思っています。

2024年の干支「甲辰(きのえ・たつ)」はどんな年かを詳しく解説! - ラクスルマガジン (raksul.com)

六十干支では41番目にあたる「甲辰」ですが、いったいどんな性質の天干地支なのか、まずは字義を辿ってみることにします。

辰(たつ)

まずは地支である「辰(たつ)」ですが、「辰」は季節としては4月にあたります。春の陽気の勢いのピークを越えて〈春本番〉となり、草木の生長活動がとても活発になることを意味します。
辰は「振(しん)」につながりますが、この「振」には「ふるいたつ・はげます・にぎわす」(白川静『字通』)という意味があり、物事を活発化させるという字義があります。
また「蜃(しん)」にもつながっていていますが、この「蜃」は「かい」のことであり「はまぐり(大蛤[おおはまぐり])」のことです。「蜃気楼(しんきろう)」という言葉に充てていますが、この現象は蜃(=大蛤)が吐く気によって生じるとされたとか。司馬遷『史記』にも「辰は蜃なり」との記述もあるということですが、これはわたしは確認できませんでした。
とまれ、春が来て暖かくなったので、いままで水中で蓋を閉じていた大蛤が殻から足の肉を出してヒラヒラと動かしている様態を表しているとも言われます(この字義は『字通』では記載が認められませんでした)。

「辰」は、季節が春本番となり、万物の動きが活発になること、さらには古いものを洗い流して、新しく生まれ変わる(洗生というらしい)という意味も生じするとか。

さらに「辰」は「震」にもつうじていますので、災害ないしは大きな変化による〈振動〉にも注意が必要となります(こう書くと、24年元日の能登半島地震を想起し、「甲辰の年だから」という投稿もありましたが、干支暦から見ると能登半島地震は「癸卯(みずのと)」の年に生じたことなので甲辰の年に発生したということには当たらないという指摘もあります)。

その他、開運という意味では「辰」は「龍」であり「龍神」で水の神様ですので、水廻り(キッチン・風呂・トイレ等)をきれいにしておくと良いともされているようですね。

甲(こう、木の兄[きのえ]、甲木[コウボク])

天干(十干)のひとつ、「甲」はもともとは亀の甲羅にうえに柝(さ)けている形を象ったもの。「亀版の中央に走る千里路と、これに交差する横の縫線(ほうせん)をとるものであろう」とは上記『字通』の「甲」の項にあります。
ここに亀版の全形を象った「田」の字形が加わった、つまりは甲羅の形の意味をなす、という理解でよいのかしら。ちなみに「亀版」というのは「亀の腹甲」ということらしいのですが、わたしは甲羅と腹甲の関係性を理解していません。さらにちなみに、「乙(おつ)」は獣骨のかたちなので、「甲乙」は「亀甲と獣骨」をあらわしています。

このことから、「甲冑」「甲衣」というような、つまりは硬い殻を被ったもののことを指します。植物では、冬の間新芽を守る「鱗芽」(ウロコ状の皮。冬芽の一種)を指し、その鱗芽から早春に芽吹くかたち、つまりは芽生えた草木が殻を被るかたちも象っています(『新潮日本語漢字辞典』)。

従って、「甲」は〈物事のはじまり・はじめ〉を意味して、「はじめ」「もと」とも訓(よ)みます。新しい生命力が新しい物事をはじめる、という意味が込められているのです。しかし、その陽気には陰気を孕んでおり、要するに〈よちよち歩き〉の状態だという認識も忘れないようにしましょう。
なので、人間に寄せてみると、新会社・組織の設立や編成、新制度・法律の制定発布(発効)といった、旧体制・制度からの脱却・変革(改革)がはじまることを意味しているのですね。
そして、ここが肝腎なのではと個人的には思いますが、その動きつまりは新しいことに取り組むことを怠ってはならないというのです。怠れば内部に潜む陰気によって、真っ直ぐ伸びるものも伸びなくなるのです。

甲辰(きのえたつ、甲木の辰)

以上、つらつらと初学者が書いてきましたが、2024年という年がどんな年になるか/なり得るかはだいたい予想がつくのではと思います。季節になぞらえれば春(初春)であり、人間をはじめとして生命活動が活発になり、新しい物事が生まれるあるいは動きはじめるのでありますが(なおかつ、取り組まねばならない)、それはまだ〈よちよち歩き〉の状態であり、動(やや)もすると挫折や惨事を招く可能性があるというところでしょうか。

参考までに識者の方たちの寄稿を載せておきます。

2024年の干支は「甲辰」 前回は東京五輪、その前は日露戦争… 今年は何が起こる?(古市憲寿)(デイリー新潮) - Yahoo!ニュース

2024年「甲辰(きのえ・たつ)」は、始める年に。~年末に振り返る、干支と相場の格言~|日興アセットマネジメント (nikkoam.com)

2024年の日本株は「方向感が出にくい年」になる 「甲辰(きのえたつ)」の年で考える日経平均 | 市場観測 | 東洋経済オンライン (toyokeizai.net)

  • この記事を書いた人

nikolaschka

穂座来 萬大(ほざき・かずひろ)。2023年より算命学を勉強中。慶應義塾大学(通信制)文学部Ⅰ類在籍(法学部乙類卒)。 ガンプラ/サイゼリヤ/ブロンプトン/天声人語/ポメラ。明治100年静岡市生まれ。

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