昨日の、〈時代論〉のつづき。
時代というのは、10年ごとに下記の①~⑤を循環していくというのが、算命学の考え方だという話をしました。
①「金」:西方(西側)、動乱期
②「水」:北方(北側)、知性・教育期
③「木」:東方(東側)、平和期・経済確立期
④「火」:南方(南側)、庶民擡頭期
⑤「土」:中央、権力期
③は「平和期・経済確立期」。国家や組織全体のありようを揺るがすような「鬼門現象」を経て、その集団はよく学びそしてよく強靱であろうと進みます。時代が東方から南方へと移っていきます。組織集団は全体的には活性化していき、そういうムードは例えば大企業だったり、(力量のある)政治家や著名人などがその組織集団をリーディング(牽引)していきます。
話は前後してしますが、2025年時点の日本はまさにこの時期に立っています。
2017年~2027年はこの経済確立期にあたるのです。高市総理になってから日本の株価は史上最高値を更新して、現時点ではその勢いをキープしているように見えます(もちろんリスクもいっぱい抱えていますし、高市さんの総理就任については累卵の危うさがあることも確かです。後後どこかの時点で書きます)。
閑話休題。
④は南方から中央に向かって時代が推移していき、まさに一般市民が「経済確立期」の果実(成果)を受け取る時期になります。日本はあと数年でこの時期に入ります。2027~2037年がその時期に該当します。この時代はマスの(大衆的な)時代であり、熱狂と狂騒とが集団組織を包み込みこんで進んでいきます(いわゆるバブル期というのはこの庶民台頭期に起きたことでした)。
近年は法令遵守(コンプライアンス)がかなり意識的に人びとの行動に作用していると思われますが、得てして個人や中小企業というのは相対的にルールに無頓着、というより、ひっょとしたら〈やったもん勝ち〉の意識だって働きやすいかもしれません。従って、世界は高い熱量とそれにともなう混乱とを携えて〈無法地帯化〉していきます。
⑤の「権力期」は、そういった〈無法地帯〉に公権力がメスを入れ秩序立てる時期になります。熱狂は〈冷水〉を入れられることで一気に冷めていくのですね。統制と管理、つまりはより法令遵守と監視とが行き渡る。人びとの熱気は収まり(それは瘧[おこり]が落ちるという表現が適切かもしれません)、景気も落ち着いていく。
しかし、人びとを抑圧しようという方向の「権力期」に対して、人びとはまた反抗していき、それが①の「動乱期」へと続いていく。そういう循環をしていくのだ、というのが算命学の基本思想にはあります。
