快晴。今日も黄砂が首都圏まで届いているようだ。そうニュースで聞いたせいか、窓から見える外の風景はやや黄色がかっている。
2020年度が今日で終わる。ずいぶんひどい一年だったし、そしてそのひどさはまだ続いている。今日、大阪では600人近い新型コロナウイルス感染症の新規感染者がでて、夕方から首相官邸では、大阪への「まん防(=蔓延防止等重点措置)」適用について、5大臣による検討会合がスタートしている(けっきょく適用する方針らしい)。ワクチン接種は徐々に進んでいるとはいえ、〈有効な手段〉として効果が現れるのはまだ先のことだろう。
今日は在宅ワーク。昨日はリアル出社したので、そのタイミングで職場を離れる人たちや異動する人たちには挨拶をした。去年はそういう〈区切り〉もつけられなかったなあ。今回もこのタイミングに合わなかった中堅の社員には何もできなかった。それでも近しい人たちにぼくなりの挨拶ができたことはうれしい。プライベートでも、子どもたちのPTA役員をやっているので、先生方の異動にあたっては校長先生以下お世話になった方たちにもお別れの挨拶ができた。大袈裟なようだが、だいぶ心残りはなくなった。みなさん、どうかお元気で。
だが、父にはとうとう面会できなかった。
今日の昼間に、県立の総合病院から終末医療病院へ転院したのだが、母と伯父が介護タクシーに乗って付き添ったくらい。意識はあって、手を握ると反応するという。「その力はあるんだけどねえ」と母が言う。この後は、緊急事態以外はもう面会はできないという。
写真を一枚頼んだのだが、母と伯父を病院から連れて帰ってきた妹は、かわいそうで見ていられないから已めたと言った。栄養剤を流し込む管が鼻から入れられて、少し苦しそうな顔をしているのだと。ぼくは、解ったと言った。
心残りというのは、こういうことを言うんだろうか。