0125_全作品25 人間の建設 01_日記 10_ゆっくり読む小林秀雄

岡潔との対談『人間の建設』

猛烈に暑かったりゲリラ豪雨が続いたりと、いつもながら不安定な2022年の夏もそろそろ終わりかけている。蝉の死骸があちこちで見られるようになった。来週には子どもたちの夏休みも明ける。

先月、「新潮文庫の100冊」といういつものキャンペーンを紀伊國屋の店頭で眺めていたら、おまけの栞が欲しくなった。ざっと積んである本の面を見ていて、ふと手に取ったのが、岡潔/小林秀雄の『人間の建設』(新潮文庫)だ。わりあいに薄いし、すぐに読めるだろう。一度どこかで手にしたことはある記憶があるが、それ以来見当たらないのでもう一度と思ってレジに向かった。栞は4種類のうちすでに2つが品切れていた。このキャンペーンで案外需要が動いているのか。

ちょうど時間もあったし店を出てさっそくページを開いてみると、読みやすいというか字面は平易なのだが、二人の会話がうまくアタマに入ってこない。会話の流れがあちこち端折られていたり、ふたりにとって自明なことには大した言及もされないし、曖昧な表現も多い。冒頭あたりから読み手が追いついていかなくなる。少なくともわたしはそうだ。いくつか疑問点があったり、文意が理解できずに引っかかったりする。
なんとかざっと読み終わって、わたしは簡単な読後感をFacebookに投稿した。

「新潮文庫の100冊」のしおりが欲しくて、適当に手にしたのがこの本。
しっかし、いったいこの二人は何を話しているのだろうか。
つーか、そもそもなんだが、ご両人ともお互いの発している言葉を理解しているんだろうか。ひょっとして適当に話を合わせてないっすか? 
いや、それでも〈雑談〉として成立させてしまう豪腕ぶりが、かえって小気味いいわけで。
対する茂木健一郎の解説には、賢しらな〈持ち上げっぷり〉が漂っていて、どうにも痛々しいと感じるのはワタクシだけかしら。

わたしのなかでは、小林秀雄は〈芸人〉なのではないかという仮説が生まれた。あるいは彼に付いている編集者が〈放送作家〉なのではないか。この仮説を確かめたくて、もう一度紀伊國屋に向かう。

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